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| 【名 称】 |
赤坂台総合公園(ドラゴンパーク) |
| 【所在地】 |
山梨県甲斐市竜王338-2 |
| 【設 計】 |
株式会社ハヤテ・コンサルタント |
| 【内 容】 |
公園の実施設計 |
| 【期 間】 |
H.10年1月〜H.11年3月 |
| 【規 模】 |
7.3ha |
| 【態 勢】 |
携わった設計者:延べ500人 |
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1.初めての大規模公園設計
| 疾グループでは、ゴルフ場などの100ha規模の開発は何度も経験してきているが、これだけ大きな公園を設計した経験はない。設計だけでも、通常で半年は掛かる規模だ。ところが、町から与えられた猶予は4ヵ月。和田は頭を抱えた。その上、公園造りを進める上で柱となるコンセプト案さえ全くの白紙状態だった。 |
2.迫る納期、足りない時間
| 設計コンセプトを練り上げ、発注者である町と協議し、それを社に持ち帰って再びコンセプトを練り直す。こういった一連の意志決定に時間が費やされることを、和田はよく知っていた。長年の経験から判断すると、3ヵ月はこの意志決定のやり取りに費やされてしまう。実際に図面を引いたり数量計算に使える時間は1ヵ月しかない。それでは無理だ。「われわれと町、双方の意志決定をスムーズにして、時間を短縮させるしかない」 |
3.ゼロからの設計コンセプト
町が素早く意志決定をするよう働きかけ、実際の設計時間を増やせば何とか納期に間に合う。
和田には勝算があった。しかし、肝心の設計コンセプトは依然として何も決まっていない。「これだけの規模だ。何かメッセージのある公園にしたい。それは一体…」 |
4.現場で見つけた手掛かり
和田は、総合公園の建設予定地に何度も足を運んだ。その場の雰囲気を肌で感じたかった。赤坂台は国道20号を甲府から西進した高台にあった。建設予定地一帯は中秣塚(なかまきづか)古墳と呼ばれる史跡が点在していた。
和田は周囲を見回した。八ヶ岳、南アルプス、富士山…。眺望の素晴らしさに思わず息をのんだ。決まった。「遺跡ロマンと眺望だ」和田の頭の中で声がした。 |
5.戸惑う若手設計者たち
「遺跡としての歴史的背景を公園として表現し、その上で素晴らしい景観を生かす」そうコンセプトを固めた和田は、精力的に設計に取り掛かった。和田がコンセプトを説明すると、若い設計スタッフたちはすぐに理解してくれた。和田は次々に若手に仕事を割り振っていった。だが、和田の考え方は理解できても、それが図面にならない。造成、電気設備、排水設備、給水設備などを合わせると、必要な図面は優に100枚を超える。それが全く進まない。
入社2年目の梶原誠は「自由に設計できることが、いつもと大違いでした。自由に戸惑っていたんです」と振り返る。一般的に道路を造る場合、土木設計には決められた「標準」がある。その「標準」に従えば、だれが設計してもほぼ同じ道路になる。ところが、公園造りには「標準」などない。何をどう設計しようが自由だ。いつもと勝手の違う自由な設計に、若いスタッフたちは戸惑っていた。 |

6.自信を取り戻した一言
和田はみんなに言った。「頭を切り替えよう。コンセプトから外れなければ、それでいいんだ。あとは思う通りにやってくれ」「若い自分たちでも信用されている。和田部長のあの一言で楽になりました。開き直って、仕事を楽しもうという気持ちになれたんです」と梶原。
失いかけていた自信が若者たちに戻った。にわかに活気づく社内。設計部の明かりは連日、日付が変わるまでこうこうと灯(とも)っていた。 |

7.発注者からのクレーム
和田の設計コンセプトは町側に受け入れられた。和田は公園内にわざと壊したモニュメントを計画した。遺跡はどこか壊れていることが多く、完全な形で出土することはめったにないことに着目したのだ。ところが、町からクレームがついた。「新しい公園なのに、最初から壊れているのはいかがなものか」
しかし、和田には自信があった。「どうしてこの部分は壊れているのか、なぜこんな所に石があるのか。訪れた人にそれを考えてもらうことで、赤坂台の歴史に思いを馳(は)せてもらう。そのきっかけを与えたい。
それが土地の歴史を大切にすることになり、古代への夢をかき立てることになります」
和田は熱い思いをぶつけた。もう、町に異論はなかった。 |
8.脈々と受け継がれる精神
| 社長の石井猛雄は言う。「開発するということは、確かに一時的に自然を破壊しています。しかし、私たち疾グループのそれは最小限の破壊です。私たちは、元に戻せない開発、自然と共生しない開発、地域に貢献できない開発は一切しません」石井の信念は、和田の公園造りに脈々と受け継がれていた。 |
| 平成12年4月29日、赤坂台総合公園はオープンした。広大な芝生広場で遊ぶ家族連れ、寄り添う恋人たち。何気ない場所に、さりげない工夫が満ちた公園になった。 |
「景観を生かす」という言葉の意味を知りたいのなら、赤坂台総合公園に行ってみるといい。駐車場から公園につながる地下通路を上がると、そこには正面に富士山が開ける。
うれしい「仕掛け」にだれもが驚く。素晴らしい眺望を妨げるような植栽などはない。そこにあるのは「自然と共生する」という疾測量の姿勢だ。 |
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| 携わった人のコメント |
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■計部長・和田隆男の話
「その土地がもともと持っているランドスケープ(地形)の重要性を再認識しました。大規模な公園の設計が仕事として確立できたことは意義深い
■技術部・梶原誠の話
「たくさんの人とかかわって達成できた仕事です。決められ
た範囲の中でも柔軟な設計ができるようになりました。少しですが成長できたと思います」 |
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